皆さんは「手指の巧緻性」って言葉を聞いたことがありますか?
「手指の巧緻性」=指先の器用さを意味します。
小学校受験の選抜試験の1つでもあり、はさみを使って工作させたり、ひもを結ばせたりして、手指の巧緻性を見る試験があります。
その試験では
これらの作業がスムーズにできるかが見られます。
大人にとってはなんて事のない動作ですが、小さな子どもにとってはなかなか難しい動作です。
では、なぜ「手指の巧緻性」を鍛えることが必要なのでしょうか。
我が家で行ってきたことや、手指の巧緻性を鍛える遊びをしてきた効果についてまとめます。
・子どもの手指の巧緻性を高めたい
・指先を使った遊びが知りたい
・ハサミの上手な教え方が知りたい
1.手指の巧緻性を鍛える必要性
指先は第2の脳などと言われるくらいに末端神経が集中していて、指先を刺激することが脳の刺激につながります。
またある研究では、手指の巧緻性が発達している子どもほど、さまざまな事柄に積極的に挑戦し、できなくてもできるまで諦めずにやり遂げる傾向があるとされています。
そして手指を使う学習、繰り返しを要する学習を好む傾向があり、学習しながら手指を使い、繰り返し練習することでさらに手指の巧緻性が鍛えられると分析されています。
鉛筆を正しく持ち動かすという動作(運筆力)も手指の巧緻性を小さい頃から鍛えておくことで苦なく行うことができます。
そのことが学習行動につながるのではないか、と私は感じています。
手先が器用な子どもは知的好奇心が強く、コミュニケーション能力も高い傾向にあるといわれています。
これらのことから、小さいうちから「手指の巧緻性」を鍛える遊びを行うことで後の学習行動・能力に差が出てくると考えられます。
手指の巧緻性を鍛える遊びには、特別な道具やスキルは必要ありません。
おうちにあるもので簡単にできます。難しく考える必要はありませんよ。
2.入れる・落とす動作と遊び
指先を使った遊びが子どもを伸ばすのに良い、ということはわかってもおすわりの頃からは難しいんじゃないかと考えるお母さんも多いですよね。
おすわりができるなら「入れる・落とす」遊びができます。
0歳から指先を鍛える遊びは、実はいろいろできるんです。
離乳食が始まって少し経つと、こんないたずらをし始めます。
- スプーンや食べ物を落とす。
- ソファーの下におもちゃを隠す。
- なんでもゴミ箱に入れてしまう。
- ボタンをいろいろ押したがる。
こんないたずらが増え始めたら「入れる・落とす」の遊びをするチャンスです。
入れるという動作は
- 物を入れると見えなくなる(視覚の刺激)
- 入れた時に音がする(聴覚の刺激)
- 握っていたものを離すと、手から無くなる(触覚の刺激)
これらの刺激があり、子どもは遊びに夢中になります。
また小さい穴に入れる、などの動作は難しさが増し、手指の巧緻性を鍛えるのに良い遊びとなります。
視覚・聴覚・触覚の刺激があることから、大脳の発達や目と手を連動させて発達させることができ、目と手を連動させて発達させることができます。
また物を入れる時に手首を使うため、手首の運動にもなります。
そしてさまざまな材質のものを触ることで、手触りや重さの違いなどを感じる力も研ぎ澄まされています。
☆我が家で行っていた「入れる・落とす」遊び☆
我が家で子どもたちがおすわりをしていた頃に行っていた遊びはボール落としです。
ボール落としって何?って感じですよね。
これを行うには、少し準備がいります。自宅にあるものや100円ショップなどで購入できるものばかりなので、ぜひ作ってみて下さい。
1.適当なサイズの缶を用意します。それに端切れなどでカバーを作ります。
出ました!指先使ってますね。
カバーは袋状にして、上をゴムで絞るようにします。
これに100円ショップなどで買ってきたピンポン玉を入れるだけです。
そのピンポン玉の出し入れを繰り返すだけです。
大人にとってはなんて事のない動作ですが、子どもはエンドレスで繰り返します。
おすわりしながら、ひたすらボールを出し入れしている姿はとってもかわいいですよ。集中しているので真顔でよだれたれたりしますが、気にしないでください笑
ボールに慣れてきたら、貯金箱にコインや小さめのタグカードなどを入れる遊びに変えていくと、手指の巧緻性をさらに鍛えられます。
貯金箱の向きを変える事でも難易度が変わります。
最初は横向きに、簡単に入れられるようになったら縦向きに変えます。
横向きに入れる場合は、コインを持った状態から指を動かさずに貯金箱に入れることができますが、縦向きは写真のようにコインを捻らないと入りません。そのため難易度があがるのです。
3.ちぎる・やぶる動作と遊び
手指の巧緻性を鍛えるには、指先を刺激するだけでなく手首を使ったり、腕の筋力も必要です。
そこでこどもにやらせたいのは「ちぎる・やぶる」動作です。
ほかの指先を使った遊びにはない、やぶれる時の音も刺激になって、子どもたちもダイナミックに楽しんでくれます。
たくさん「ちぎる・やぶる」遊びをさせてあげましょう。
ハイハイなどが始まり自力で動けるようになってくると、こんないたずらが増えてきます。
- おいてある紙をやぶく。
- ほんのページをやぶく。
- トイレットペーパーをちぎる。
- 葉っぱや花びらをちぎる。
- チャックを下ろす。
「ちぎる・やぶる」動作は
- 両手が使えて面白い。(両手のコントロール)
- 紙がやぶれる音が楽しい。(聴覚の刺激)
- 自分の意志で動かしたい・随意筋を鍛えたい。(身体の発達)
これらのことから、子どもが興味をもち、やりたがるようになります。
握る力・腕の筋力が鍛えられ、指先の細かい動きや力の入れ方のトレーニングにもなります。
紙をちぎる時に手首を捻るので、手首を使う動きを確かめる目的もあります。
また利き手にかかわらず両手を使うので、脳をバランスよく発達させることができます。
☆我が家でやっていた「ちぎる・やぶる」遊び☆
我が家でやっていた遊びは、やぶいても良い紙を渡してやぶくだけ!です。
これだけです。簡単ですよね。
今回は写真を撮ろうと思ってやってもらいましたが、この後も「もっとやっていい?」と紙を細く細くやぶいていました。
まだ指先の微妙な力加減がうまくいかない段階の時は、やぶこうと思ってもうまくやぶけず、紙がくしゃくしゃになってしまう…ということがよくあります。
その段階の時には、先に少しだけ紙に切れ目をいれておくと上手にやぶくことができます。
新聞紙やチラシなど、紙の種類はなんでも大丈夫です。
折り紙を一緒にやぶいて、一緒に貼り絵や制作をしても楽しいです。
小さくちぎって紙吹雪ごっこも楽しいです…が、後片付けが大変になります。
角が折れるタイプの園芸シートを敷いて遊ぶと、多少は後片付けが楽ですよ。
4.つまむ動作と遊び
ハイハイやずりばいを始めると、こんないたずらをし始めます。
- 床に落ちているゴミをつまむ。
- 貼ってあるシールやラベルをはがそうとする。
- 上の子が遊んでいるおもちゃの細かい部品をつまみたがる。
- ごはんつぶをつまむ。
これらは子ども自ら「細かいものを指先でつまみたい」という難しい技術を習得したいと感じているからこそ、やるいたずらです。
その欲求を遊びで満たしてあげると、上記のようないたずらの頻度はぐんと減ると思います。
つまむ動作は
- つまんだ感触が面白い。(触覚の刺激)
- 突起しているものを見つけるとつまみたくなる。(視覚・聴覚の刺激)
- 細かいものを指先でつまむという高度な技術を習得したい。(手指の巧緻性・集中力)
これらのことから、子どもが興味を持って取り組みます。
指をより戦災に動かすことを習得し、1本1本の指を独立して曲げられるようになります。
また鉛筆やお箸を持つ際に要となる、親指と人差し指の動きを養うことができます。
☆我が家でやっていた「つまむ」遊び☆
我が家でやっていたのはシールはがしです。
平らな板(我が家ではホワイトボード)にシールを貼っておいてはがすだけ、という遊びです。
大人からみると「楽しいの?」と思うのですが、次男はかなり集中してやってくれます。
ポイントは写真のように端を少し折り曲げてはがしやすくしておくことです。
シールをはがす時に、端をつまんで指先にのみ力を入れます。
この力加減は子どもには結構難しいです。
最初は大きいサイズのシールから始めて、徐々に小さくしていくと難易度も上がって長く楽しめます。
お出掛けの時にも、転がったり散らばったりすることがないのでおすすめです。
アイロンビーズもおすすめです。
ビーズがとても小さく、土台の穴にはめ込んで作るので指先も良く使いますし非常に集中します。
これもお友達にプレゼントしたり、好きなキャラクターの図案を見たり自分でデザインを考えたりしながら作るので、とても楽しんでくれます。
5.通す動きと遊び
「つまむ」動作ができるようになってくると、目と手の機能がお互いに連動するようになってきます。(目と手の協応)
「つまむ」が上手にできるようになったら、次のステップの「通す」遊びを行いましょう。
☆我が家で行っていた「通す」遊び☆
我が家で行っていたのはひも通しです。
こちらの「くまのひも通し/Thready Bears」をプレゼントでいただき、使っています。(現在進行形で次男が遊んでいます。)
くまに1~5つ穴が開いていて、それにひもを通して遊ぶだけの単純なものですが、意外と難しい…。
ひもを通す、と言葉で言うと簡単ですが、動作を文章で表すと
利き手でひもを持ち、反対の手でくまを持ちひもを通す→くまを持っている手を離し、ひもを引き出す。
という高度な技術を要します。
これがすいすいできるようになると、だいぶ手指の巧緻性は鍛えられています。
|
ひも通しが簡単にできるようになったらビーズブレスレット作りも良いです。
下は小さい子向けの、次男が2歳の頃作った穴が大きなビーズ。上は幼稚園年長の頃長男が作った穴が小さめのビーズです。
自分で配色を考えながら作っていました。
自分の手で作品ができあがるという喜びや、お友達にあげたいという気持ちで黙々と作っていました。
小学生になった長男もいまだに作ります。
6.はさむ動作と遊び
後追いをする頃には、こんないたずらをし始める子どもが多くいます。
- 洗濯ばさみで遊ぶ・いじる。
- がま口のお財布を何度も開けたり閉めたりする。
「はさむ」動作は
- 3本指を使って鍛えたい。(手指の巧緻性)
- 物をつかむ面白さを楽しむ。(触覚の刺激)
これらのことから、子どもは興味を持ちます。
指先の高度な使い方を覚え、手指の巧緻性や集中力が養われます。
また自分の力で物が動くので、その様子を子どもはしっかり見ようとします。そのため目と手が連動して発達します。(目と手の協応)
☆我が家で行っていた「はさむ」遊び☆
我が家で行っていた遊びは洗濯ばさみを使って自由に遊ばせる。これだけです。
最初は洗濯ばさみを開いて閉じる…これを繰り返していると思います。
やり方がわからないようなら、まずはやり方を見せてあげましょう。
お子さんが興味を持ち始めたら一緒に洗濯ばさみをつまんで、開いたり閉じたりしてみましょう。
やり方がわかり、指先に力が入れられるようになってくると1人でできるようになります。
ただ開いて閉じて…に飽きてきたら紙皿などを用意してはさませます。動物などができて目先が変わって楽しく遊べます。
まだこの段階では、紙皿を片手で持って洗濯ばさみを片手で開いて…ということが難しいお子さんもいらっしゃると思います。
その時はお母さんが紙皿をもってあげて、洗濯ばさみはお子さんにはさんでもらいましょう。
どうしても座りっぱなしで飽きてしまう、というお子さんには、エプロンにはさんだ洗濯ばさみを取ってもらいましょう。
高い場所の洗濯ばさみは背伸びをしながら、低い場所の洗濯ばさみはしゃがんで…と動きながら「はさむ」遊びができます。
きょうだいでどちらが多く取れたかなど競争すると盛り上がります。
片手で持ってはさむということに慣れてきたら、遊びだけでなくお手伝いにも「はさむ」動作を入れていきましょう。
例えば洗濯物を洗濯物ハンガーに干してもらう、などです。
最初は小さいタオルなどを干してもらいましょう。
ステンレスタイプは扱いにくいので、プラスチックの洗濯ばさみがついているタイプがおすすめです。
一緒に洗濯物を干してくれるので別の場所でぐずることもなく、手指の巧緻性を鍛えられるので一石三鳥の取り組みです。
この「洗濯ばさみで遊ぶ」という遊びは想像力を鍛えるのにも役立っていると私は感じています。
積み木やレゴと同様にいろいろ組み合わせて作品を作り上げることができるからです。
長男は複雑に組み合わせて、15分くらい静かに作品を作っています。
小さい頃から積み木やブロック、洗濯ばさみで作品を作ることが好きだったので、幼稚園の制作や、学校の図工の授業は楽しくやっているようです。
特に幼稚園の頃は、制作の時間が保育の時間の中で大きなウエイトを占めているので、楽しんでできるということは子どもにとってプラスだったな、と感じました。
長い間楽しめますし、なによりあそばなくなっても洗濯ばさみの本来の使い方をすればよいので、決して無駄にはなりません。
ぜひおうちで取り組んでみてください。
7.切る・貼る・折る動作と遊び
皆さんは「ハサミが使える子は赤間が良くなる」と聞いたことはありますか?
これも手指の巧緻性を鍛えている子は、知能が高くなる傾向にあることから言われるようになった言葉なのだろうと思います。
物をハサミで切る、という動きができるだけで、かなり手指の巧緻性は鍛えられています。
まずは「切る」ということを楽しめるように取り組みましょう。
そしてハサミはお子さんが初めて触れる刃物です。
間違った使い方をすると、お子さん自身がけがをしたり、お友達にけがをさせてしまったりします。
楽しいのが1番!ですが、以下のポイントはきちんと理解できるように、何度もお子さんに伝えましょう。
- ハサミは間違った使い方をするとけがをしてしまうこと
- 必ず座って使うこと
- (最初のうちは)お母さんや大人の人が見ているところで使うこと
- 振り回さないこと
- ハサミを人に渡すときは「めがねでどうぞ」で渡す
ハサミを扱い始めるタイミングは、洗濯ばさみやトングが上手に扱えるようになる頃に始めると良いです。
切る動作は
- はさんで切る。(空間認識能力)
- いろいろな材質のものを切ることで切り方の違いを知れる。(触覚の刺激)
これらのことから子どもは興味をもち、物を切る遊びをしたがります。
「切る」動作は、高度な手指の使い方を覚え、腕と手指の筋力を鍛えられます。
また利き手でハサミを持ち、切るものを利き手と反対の手で持って作業をするということで利き手と非利き手の分業ができるようになります。
☆我が家で行っていた「切る」遊び☆
では、どのようにハサミを使って遊ばせると良いでしょうか。
手を切ってしまう可能性もあるため、なかなかハサミを使わせることができないお母さんもいらっしゃいます。
ですが、きちんと教え方を知っていれば大丈夫です。怖くありませんよ。
まずはハサミの持ち方です。
- お子さんをしっかりと椅子に座らせて、お子さんの後ろからお母さんが抱え込むようにポジションを取ります。
- お子さんが親指を入れる穴に、お母さんの親指を一緒に入れます。
- お子さんが人差し指と中指を入れる穴にお母さんの人差し指を一緒に入れます。
これが基本の体勢です。
こうすると、お子さんがハサミを開いても勝手に閉じて切れないように制御できます。これで手を切ってしまうこともありません。
我が子たちは、この方法で練習期間を含めて手を切ったことはありません。
次に実際の動かし方です。
- この状態で「手をパーして」と声をかけて、お子さんの手を開かせます。
最初はうまくできないと思うのでほぼお母さんが開かせて大丈夫です。 - 次に「手をグーにして」と声をかけて手を閉じるように促します。するとハサミも一緒に閉じます。
お母さんの「パー」「グー」でハサミを開いたり閉じたりできるように、インプットしていきます。
すると、見守りは必要だけれど1人でハサミを動かして使う場合「パー」「グー」の声でハサミを開いたり閉じたりするので、手を切るリスクが減ります。(絶対ないとは言えません)
では実際に切る練習です。
ハサミを1回閉じると切れる幅の紙を用意します。折り紙を切ったものなんかが良いでしょう。まだ切る力は弱いので薄い紙がおすすめです。
面倒であればやらなくても良いですが、最初のうちは切る目安の線を引いてあげるとどこに刃先を当てればいいのかわかりやすいです。
やり方
- お子さんの利き手ではない方の手に紙を持たせます。(難しい場合はお母さんが持ってOKです。)
- 基本の体勢を取ります。
- 「手をパーにして」とハサミを開かせます。
- 切る紙を開いたハサミの奥まで挟み込みます。
- 「手をグーにして」とハサミを閉じさせます。
- 3~5を繰り返します。
上記のような流れです。
慣れてくれば、紙を四角く切り取ることもできるようになります。
ハサミで切るのに慣れてきたら、1度でパチンと切るだけでなく、切りながら紙を動かし円形に切る練習などもします。
やり方は先程とほぼ同じですが、ハサミが完全に閉じないように制御します。
やり方
- お子さんの利き手ではない方に紙を持たせます。(難しい場合はお母さんが持ってOKです。)
- 基本の体勢を取ります。
- 「手をパーにして」とハサミを開かせます。
- 切る紙を開いたハサミの奥まで挟み込みます。←ここまでは同じです。
- 「手をグーにして」とハサミを閉じさせる時に、途中で止まるようにお母さんが止めます。
- お子さんが持っている紙を切る方向に動かし、再度切り進める。
- 3~6を繰り返します。
このようにすると、円形も上手に切れるようになります。
お子さんの初めてのハサミに、どのようなものを選んだらよいか…と悩むお母さんもいらっしゃると思います。
我が家ではしまじろうの「はじめてのはさみ」を使っていました。
子どもでも持ちやすいようにできていて、切れ味も良いので扱いやすかったように思います。
切れ味が良いと危ないイメージもあると思いますが、切れ味の悪いハサミを使っていると、正しく使えず、逆にケガをしやすくなります。
またスムーズに切れないのでお子さんも楽しんでくれなくなってしまいます。
右利き用・左利き用と選べ、色も何種類かあったので、おすすめです。
次は「貼る」動作についてです。
子どもがこんないたずらを始めたら「貼る」遊びのチャンスです。
- どこにでもシールを貼ってしまう。
- マジックテープをつけたりはがしたりする。
- 磁石をつけたりはずしたりする。
なぜこのいたずらをしたがるのでしょうか。
「貼る」遊びは
- 形を見分ける。(空間認識能力)
- 一致させる面白み。(マッチング)
- のりの感触やくっつけることが面白い。
これらのことから「貼る」ことに興味を示します。
腕と手指の筋力を鍛え、集中力も養えます。
またのりを貼る面やシールのくっつく面などから表裏の理解につながります。
☆我が家で行っていた「貼る」遊び☆
遊び方は、ただシールを貼ったりのりを使って紙などを貼るだけなのですが、のりを使う場合はポイントがあります。
☆ポイント☆
- のりはボトルなどから適量出す。←子どもが人差し指のみでのりを扱いやすい。
- 大量に取るのではなく、紙の大きさに合わせて適量取るように声掛けする。
例)「まだ端っこが塗れてないね。もう少し取ってみようか」
「いっぱい塗ったら貼った時にはみ出しちゃったね。もう少し少なくてもよいかもしれないね」
この点だけ気を付けて遊んでもらえると、指先がうまく使えるようになり制作もより一層楽しく、高度になっていきますよ。
今月3歳になった次男が2か月ほど前に作ったもみじの制作です。
「切る」遊びで折り紙をハサミで切り、「貼る」遊びで折り紙をのりで貼りました。
「切る」「貼る」ができれば、こんな作品ができます。
最後に「折る」という動作です。
「折る」と聞いて最初に浮かぶのは折り紙でしょうか。
一時期「おしぼりアート」が流行りましたが、タオルをたたむのも「折る」動作と同じ。子どもたちには意外と難しい作業です。
折り紙は複雑で難しそう…と考え、こどもに上手に教えられるかな?と思うお母さんも多いと思いますが、はじめから難しい折り方はしなくて大丈夫です。
まずは「折る」という動作を楽しんでもらえるように基本の折り方を折り方を教えてあげましょう。
「折る」動作は
- 角と角を合わせる楽しさ。(マッチング)
- 折ることで形が変化する。
- 単純な動きの繰り返しが楽しい。
これらのことから「折る」遊びに興味を持ちます。
空間認識能力を養うことができ、両手を同時に使うことが覚えられます。
まずは三角折りができるように繰り返し行いましょう。
☆我が家で行っていた「折る」遊び☆
遊び方は、こちらも「貼る」と同様に「折る」だけです。
ですが、最初からうまくはできないので、お母さんがお手伝いしてあげましょう。
まずは「角を合わせるよ」と言いながら、折り紙の角と角を合わせます。
次に『わ』になている部分を指さして「アイロンして」と言ってお子さんの人差し指で左右に動かし折ります。
アイロンして、がわからない場合は「アイロンして」と声をかけながらお母さんが指先を左右に動かし折る様子を見せてあげます。
言葉かけは、子どもに認識しやすいように言っているだけなので、人差し指を左右に動かして折るということができるのであれば、言葉はなんでも良いです。
「ワイパーして」とかでも良いかもしれませんね。
この時にお子さんの利き手ではない方の手で、折り紙の端っこを押さえてもらいましょう。この練習を繰り返すと、いずれ自分で折れるようになります
タオルの場合は、折り紙のように折ることはできません。
やり方は、まずタオルを広げます。
タオルの『辺』を指さしながら「端っこをあわせて折るよ」と声をかけて、お子さんに折ってもらいます。もう半分に折る場合も同じ動作を繰り返します。
最初は小さいタオルで行い、1回たためばOKにしましょう。
そして、一番大事なのは出来たら「自分でたためたね!やったね」と褒めてあげることです。
綺麗でなくても自分でできた!ということを褒めてあげると、続けてやってくれます。慣れてくれば綺麗に折れるようになりますから、ぐちゃぐちゃでも「なんできれいにできないの!」とは決して言わないでくださいね。
『褒められればもっとやりたくなって、上手になっていく』
幼稚園生になって、お子さんが自分でタオルをたたんでくれたら…お母さんはだいぶ助かると思いますよ笑
どの遊びでも、最初はやり方がわからないと思うので大人がやって見せてあげて下さい。
絶対にむりやりやらせるのはNGです。
お母さんが楽しそうにやっているのを見せるだけで大丈夫です。
「お母さんが楽しそうに何かやってる!自分もやりたい!」と自分から遊んでくれますよ。
効果あり!指先を使った遊び まとめ
- 手指の巧緻性を鍛える動作は「入れる・落とす」「ちぎる・やぶる」「つまむ」「通す」「はさむ」「切る・貼る・折る」
- 上記の動作を行う遊びを行う。
- まずはお母さんが楽しそうにやって見せることが大切。
- 無理やりやらせない。楽しくできないなら次の機会に。
- きれいに・上手にできなくても、頑張ったことを褒める。
コメント